【書評】伊坂幸太郎著『逆ソクラテス』を読んだ感想


スポンサーリンク

 

f:id:tantanto04:20200522224113j:plain

伊坂幸太郎最新作『逆ソクラテス


今回はこの本を紹介します。


この本まずはタイトルが良いですよね。興味をそそられる。


「ソクラテスってあのソクラテス? しかも、逆って何?」ってなりますよね。


さらには、装丁が超カッコいいんですよ。

伊坂幸太郎の著作の中でももっとも格好いい装丁の一つなんじゃないかと、僕は勝手に思っています。


さらにさらに、帯にはこう書かれています。

「敵は、先入観。世界をひっくり返せ!」「僕は、そうは、思わない」


どうですか?気になりません?


そんな伊坂幸太郎著『逆ソクラテス』について、今回は書いていきます。

『逆ソクラテス』のあらすじと収録作

5編からなる短編集。どれも子供が主人公です。

収録作はコチラ

 

  • 「逆ソクラテス」
  • 「スロウではない」
  • 「非オプティマス」
  • 「アンスポーツマンライク」
  • 「逆ワシントン」


あらすじはコチラ


逆転劇なるか!? カンニングから始まったその作戦は、クラスメイトを巻き込み、思いもよらぬ結末を迎える――「逆ソクラテス」
最後のミニバス大会。五人は、あと一歩のところで、“敵”に負けてしまった。アンハッピー。でも、戦いはまだ続いているかも――「アンスポーツマンライク」
ほか、「スロウではない」「非オプティマス」「逆ワシントン」を収録しています。

 

 集英社さんのプロモーションムービーがいい。

 


伊坂幸太郎『逆ソクラテス』プロモーションムービー


>>逆ソクラテス|集英社公式サイト

 

 

かっこ悪い大人になっていやしないか

大人になると偉くなったと勘違いして、子供や立場の弱い人間に対してデカい態度をとる人は珍しくない。


わざわざ探すまでもなく、そこら中にいるだろう。


そんなかっこ悪い大人たちが本書には何人か登場する。


そりゃあ大人だって間違えることはあるし、すべて完璧なんてことは当然ない。

しかし子供や立場の弱い人間に対して、威嚇するかのように怒鳴り声で叱りつけたり、見下すような態度をとったりすることが正しいかどうかの判断はつくはずなのだ。


こういう人たちはきっと、よっぽど余裕のない生き方をしているのだろうな、と思うようにすれば少しは気が楽になるだろう。

立ち向かう勇気

子供は大人と比べてどうしたって知恵が足りないし、立場も弱いから、困難を前にすると仕方ないと諦めて黙ってやり過ごしたり、その場から逃げ出したりしてしまうもの。


でもやっぱり悔しいと思うんだ。


どうにかしてこの現実を変えたいだろうし、大人にひと泡吹かせてやりたいと強く願うはずなのだ。


だったらどれだけ怖くても、足がすくんでも、勇気を出さなきゃいけないときがある。


子供が思っているほど大人は立派じゃないし、子供が思っている以上に世の中どうしようもない大人で溢れているから。

 

おわりに

本書はフィクションではあるものの、子供を取り巻く環境はまさにこうだろうなと感じた。


でも悲観はしない。ここに出てくる子供たちのように、今いる世界をひっくり返してほしい。


どの作品も印象深かったが、あえて言えば2作目が強く心に残った。


他とは少し趣が違っていたように思う。難しい問題だなと感じた。


伊坂幸太郎ファンならきっとどれも楽しめるだろうし、初めての人でもどれか一つは気に入る作品が見つかるはず。ぜひ読んでみてください。


お読みいただきありがとうございました。

 

逆ソクラテス

逆ソクラテス