ケーブルテレビ会社の担当者が電波測定のためやって来た


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6月下旬の土曜日、ケーブルテレビ会社の担当者が予定時刻を少し過ぎてやって来た。

会社名とロゴが入った赤いジャンパーを着て、銀のフレームの眼鏡をかけた小太りの中年男性は遅れてしまったことを詫びると、お邪魔しますと言って部屋に上がった。

すぐに「あれっ?」と思った。

 
というのも、予約を入れるために事前に電話で話をしたときに、声の感じから若い男性を予想していたからだ。

ところが現れた男性はとてもじゃないが若いとは言えない。
贔屓目に見ても30代半ば、おそらく40代前半くらいじゃないだろうか。とにかく若くはない。

なんだか腑に落ちないなと思いながらも簡単な挨拶を済ませると、その男性はさらに驚きのことを口にした。


「前にも会ってますよね?」

えっ⁉ と思いつつ男性の顔を注意深く見返した。
小太りで眼鏡をかけており、ある種の営業マンらしい笑顔と快活さ。その姿は、1,2年前に同じ赤いジャンパーを着てやって来た男性の姿と重なった。

完全に声に騙されていた。

その声を聞いたのはちょうど2週間前の土曜日だった。わざわざ予約入れるのめんどくさいなあと思いながら、しぶしぶフリーダイヤルの番号へ電話をかけた記憶がある。

 

 予約の連絡を入れる

6月の上旬に、ケーブルテレビ会社からのお知らせがポストに届いた。右上に赤で「重要」と書かれたその用紙は、電波測定の訪問に伺いたいので都合の良い日時を連絡してほしい、という旨の内容だった。

「あぁ、前もこういうのあったなあ」とボンヤリ思った。

日にちが5日間指定されており、時間が3時間の幅をとって3つの時間帯に分かれていた。その中から希望日時を決めろ、ということらしい。

平日は仕事があるので週末だなと即決したあと、早めに済ませたいなと思ったので土曜日に決めた。そのあと時間はどうしようかと悩んだ。

基本大きな用事はないが、午前中に食料品の買い物を済ませたかったのでその時間帯は避けた。
では指定された中で一番遅い夕方の時間帯はどうだろうか?
それだと夕方まで待つのがめんどうだし、用事が済んでない状態がずっと続いていて落ち着かない気がしたので、午後の早い時間帯を希望することにした。

しかし希望日時が決まったものの、連絡するタイミングがなかなかない。平日は仕事で電話を掛ける余裕がなく無理だったため、諦めて週末に連絡を入れたのだった。

まずはフリーダイヤルに電話をしたのち、数時間後に担当の者から折り返し連絡が入った。
「あっ、若い男性だなあ」と真っ先に思った。優しくて柔らかい印象の声で、おそらく20代、いっても30代前半だろうと予想していたのだ。

しかし当てが外れたどころか、前回と同じ担当者だとは想像すらしていなかった、、、

 

当日を迎えて

午前中に買い物を済ませると、簡単に部屋の掃除と片づけをして出迎える準備をした。
最低限きれいにしておかなくては、と思ったのだ。

13時半くらいに伺うとのことだったので、少し早めに昼食をとったあと、図書館で借りた小説を読みながら待っていた。

世間話

予定時刻を少し過ぎてやって来たのは、予想に反して中年男性だった。その担当者は部屋に上がり込むと、挨拶を済ませたあと世間話のように「このマンションも人減りましたねぇ」と嘆くように口にした。
続けて「この階も一人ですよねぇ」とも訊いてきた。

「どうですかね~」と答えたあと、「この階はたぶんぜんぶ埋まってますよ」と返事した。

すると担当者は「あっ、そうなんですね。ポストになんかシールが貼ってあったので」と口にした。

「チラシを入れられたくないのでそうしてるみたいですよ」
そう言うと相手はようやく納得したようで、本題に入った。

 

電波測定の実施と他の部屋の住民の話

 テレビつけますね、と言ってリモコンを手にして電源を入れ、ぽちぽちチャンネルを変えていく。
その後、設定の画面に切り替えて郵便番号を確認したあと、何やら数値が表示される画面に切り替わった。ここで測定をして確認をするらしい。

その間も男性はいろいろと尋ねてくる。
「最近、動画が遅いなど、パソコンの動作が重いことはありませんか?」
とくに変わらないですけど、と答える。


どうやら自粛期間、家で仕事する人が増えたため、以前よりパソコンの動作が重くなったり、日中にもかかわらず動画の再生が遅くてぜんぜん見られない、という意見が他の部屋の住民から出ているらしい。

そもそもこのマンションは一戸ずつに回線がしかれているわけではない。ある一つの回線から、それぞれの部屋の分けて使用するという方法をとっているため、タイミングが重なるとどうしても重くなってしまうのだ。
自粛期間で家にいる人が多かったため、今回こういった事態になったというのだ。

しかしほとんど通常通りの出勤形態であった僕は、とくに影響を受けていなかった。もともとそれほど、動画を見たり、重いデータを扱ったりする作業を家でしなかったこともあるが。

一通り説明したあと男性は再び「とくに問題ないですかね?」と訊いてきた。

そこでもまた僕は「とくに影響はないですけど…」と答えた。

するとその男性は、そうですか、と言って鞄から紙を取り出すと「実はですね、、、」とおもむろに新たな回線について説明を始めた。

  • 月額利用料3,600円
  • 安心してサクサクと動画を見られる
  • 動画をよく見る人はけっこう契約している
  • 今後リモートでの仕事が増えてくると、今のままだと不便かも

 

こういった話をされた。

そもそもここのマンションはネット通信料が無料となっている。一つの回線を他の住民と分け合う形で使用しているため、接続や動作が安定しないこともあるが、その分通信料はかからないのだ。

そのため住民の中には個別で契約をしている人もいるらしいのだが、あいにく僕は必要なかった。今のままでそんなに不便を感じないからだ。

説明を受けて「あぁ、めんどくさいなあ」と思ったものの、結局それ以降はしつこく勧めてくることはなかった。
しかし、となると自粛期間中家にいる人が増えたためパソコンが重くなったり、動画の速度が遅くなったり、という話もなんだか胡散臭く感じられてしまった。
考えすぎだろうか。

 

おわりに

10分ちょっとであっさり用件は済み、担当の男性は「また2年後くらいに」と言って帰っていった。

この日の感想

  • 思ったよりあっさり終わったなあ
  • 声を聞いたときは若い男性だと思っていたのに、まさか前と同じ中年男性だとは
  • 同じマンションの他の住人はどれくらい個別で回線を引いてるのだろうか
  • 「また2年後」って、またあんたが来るのっ⁉

 

つらつらと綴りました。

お読みいただきありがとうございました。